クライン孝子  お知らせ



11月初め2週間、日本に帰国しておりました。 

日本では、京都府下の福知山という山陰の町にある中学校で設立50周年記念行事に参加させていただきました。
実は、私、この成和中学校には設立当初、在学し大変お世話になりました。
そう、もう50年も前の話ですけれど。

今年はその設立50周年記念で、ぜひ講演をと同級生数人からお話が入りました。
ご父兄の方はさておき、中学校の生徒さんを相手に、お話をする、というのは初めてでしたので、最初はちょっと面食らいました。
ところが、いざ講演となると、1時間半の間、みなしーんとして聞いてくれたのです。ほっとしましたし、嬉しかったですねえ。



成和中学校創立50周年式典での講演
「伝統から新しい歩みを」
-福知山を出てドイツに来るまでの体験を通して-

講師を囲む会にて
 

 講演後、同窓会も開催され、50年ぶりに同級生や恩師と再会しました。
 そうそう早速成和中学校の塩見校長先生からは丁重なお礼のお便りと一部生徒さんの感想文を送ってくださいました。
今回はその一部をご紹介します。

芦田拓也  3年1組

11月2日の成和中学校創立50周年記念式典では、わざわざドイツのフランクフルトから来ていただいてありがとうございました。
自分の想像していたクライン孝子さんはちょっと違っていました。自分の思った印象は、クライン孝子さんは面白い人だなあと思いました。
 話を聞いていて自分は、次のようなことを思いました。
ドイツの子どもたちは、人種とか住む国が違っていても授業が終わると、お互いに教えあったり出来るのは、すごく良いことだと言うことです。
 いま、日本でそんなふうな事ができる人はめずらしいと思います。 −略―
 お話を聞いていると「なるほど!!」と思うこともたくさんありました。ただ勉強して良い点を取るだけじゃなくて、議論する力もつけないといけないというのは納得しました。
クライン孝子さんの話はとても感動したし、自分のこれからのためになったし、これからどのように生きるか考えさせられる良い機会になったと思います。話を聞いていて思ったのは、ドイツとか他の国とか良い点がたくさんあるので、そういうところは日本も見習って行った方がいいと思いました。−略―



芦田康将 3年2組 

先日は、わざわざ成和中学校まできていただいて講演してくださってありがとうございました。
 とてもたくさんの話をして頂いて、今まで知らなかったいろいろな世界のことが分かりました。
一番印象に残っているのは「言葉が命を救う」という話でした。正直言って今まで英語など話せなくてもいいと思っていました。これから国際人として、生きて行くには、このことがとても大切なことなのだと分かりました。しっかり勉強していきたいと』思います。
 また、ドイツの中学校の話で外国の人がたくさにるというのに驚きました。しかも一人ひとりが協力して、支えあっているというのはすばらしいことだと思い、日本人の心がまだまだ狭いと分かりました。
 総合学習の一環としてたくさんのことを学びました。
しかし、次の日の文化祭でボクたちの歌声を聞いていただけなかったのは残念です。
 これからも国内や海外でのお仕事をがんばってください。ありがとうございました。


井上洋子  2年2組

こんにちは。私は成和中学校生徒会二年庶務の井上です。
ご存知ないかも知れないけれど、井上晴美(註:わが同級生)の孫に当たります。
先日はクラインさんからたくさんのお話を聞かせていただきました。その中で私は、「「強さとはその中に優しさがないといけない」というクラインさんの言葉が一番印象に残りました。強さの中に優しさが必要だということは、その逆でもあって優しさの中にも強さがなくてはならないとも考えられます。例えば友だちが飴やガムを学校に持ってきていたとしても、注意をしないで黙っているのは、本当の優しさではなく、注意してなぜ持ってきてはいけないかをしっかり教えてあげるのが本当の優しさであり、強さでもあるのです。
 また、クラインさんは、そのたくましさや強さの一つに、自分の意見が述べられる力が大切と言われました。そして、やっぱりそのためには勉強しなくてはならないと思います。
でも今の日本中の子どもたちに勉強したいともし聞いてみたら…たぶんほとんどNOでしょう。
今の日本人の子どもには、やる気と根性と強さが足りないと思います。クラインさんのお話を聞いてはっきりそう思いました。(私もちゃっかりそんな子どもの中の一人なのでえらそうなことは言えないけれど…) まあとにかく私だってこんな小さな国の中に縮こまっているのは嫌だし、海外旅行だって行ってみたいので、そんなときのためにあまり得意でないけれど英語をがんばっておきます。
 本当にいろいろお話を聞かせて下さってありがとうございました。

日本の未来を背負っていくのはこれら若い人たちです。その若い人たちを前にお話が出来て、私もいい思い出ができたと喜んでいるところです。


というわけ今回はその若い子どもたちへのメッセージをお知らせすることにいたしました。
今後ともよろしく!


講演後の同窓会にて






2002年12月1日
クライン孝子
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