クライン孝子   お知らせ

2000年4月7日

皆様,お元気でいらっしゃいましょうか。
 私は,3月3日、ちょうどお節句でしたが、日本へ主人と帰国し、4月6日、ドイツへ帰ってまいりました。
 滞在中は,講演,シンポジウム、テレビ出演,新聞インタビューと、駈けずりまわっていましたが、その合間にいろいろなことがありました。
 中でも、とくにショックだったのは、小渕首相の具合が突然悪くなられ、入院なさったことでした。
 実は、今回、小渕首相からはブッチホーンを頂き、入院される3日前、小渕首相と,お会いしていたのです。
 人柄の小渕首相からは,教育についてお話があり、お役に立てばとお約束していたのに、こんな事態になってしまい、残念でした。
「一寸先はヤミ」とはよくいったものだと, 改めて感じたものです。
 何よりも政治の空白はいけないというので、あっというまに森新内閣成立し、その時点で みごとに小渕首相は過去の人になってしまったことです。その切り替えの早いこと!
 今回その残酷で、冷酷で、打算が渦巻いている政治の世界を,私、垣間見てしまったのです。 ちょっとばかり虚しくなってしまいました。
 もっとも、政治といっても、私なんかいいかげんなもので、ソトからみているだけなのですけれど。それにしても、「,いやあ、大変なところだ」と思いました。
 そんな中で、今回、もっとも嬉しかったのは、三浦朱門・曽野綾子両ご夫妻に何度もお誘いを受け、お会いする機会に恵まれたことでしょうか。
 最初は、国立劇場での水谷八重子主演の「瀧の白糸」を主人ともどもご招待を受けました。 主人なんて,ニホンゴろくろく分かりもしないのに、最後のシーンでは目を赤くしていたのを見て、あれあれと思いました。
ドイツ人も人の情愛に関しては、(言葉がわからなくても)通じるのですね。
 二度目は、私一人(ウチの主人はミニ鉄道に夢中になって、どこかへすっとんでいて、行方不明)、自由が丘のある瀟洒なレストランでお招きを受けたのち、ご自宅にお邪魔し、ご夫妻と談笑したことです。
 その後主人だけドイツへ一足早く帰りました。(一人になったものですから、内心「しめた!」と思いましたね。.主人と二人で行動しますと、結構気を遣うからです)。
 一人残った私は、外国人特派員協会における政府要人の記者会見に出席し、仕事をこなしていたのですが、その間も曽野さんからお誘いを受け、三浦半島の岬(海鳴りが聞こえる素敵な場所です)にあるご夫妻の別荘で、曽野さんの手作り料理(自家栽培の野菜を材料に)に舌ずつみを打ちながら、話に花を咲かせました。そうそう二日目は畑仕事もお手伝いしました。 これって、人生最大のぜいたくではないかしら。そう思いましたよ。
 最後は4月5日です。曽野さんが会長をなさっている日本財団のお招きで,初めて「競艇」を見せていただきました。 
 観光バス二台で、平和島の競艇場まで出掛けましたけれど、なかには北杜夫氏のような大作家の顔もお見受けし、それはそれは豪華メンバーで、思わず腰を抜かしそうになってしまいました。そこで何をしたかって、もちろん賭けましたよ。掛け金は千円。見事に負けてしまいましたけれど。
 何よりも印象に残ったのは、当日その曽野会長を夫である三浦さんが、いい具合にヘルプなさっていることでした。おしどり夫婦っていいな。ひるがえって我が家はどうかしら???
 そうそうそういえば、小堀桂一郎先生と西尾幹二先生とは、ある中国レストランで一緒に食べて飲んで,激論しました。(オゴリはもちろん西尾先生。だって「新しい歴史」というご本で、75万部というミリオン・セラーを成し遂げられたのですから。この本の売れ行きの悪い時期にですぞ!、)楽しかったなあ!
 というわけで、今回の日本滞在、とっても有意義でした。
 さて、もう一つ、お知らせしなければなりません。このホームページですが、皆様からよくおほめの言葉をいただくのですが、実は私が直接立ち上げているのではないのです。
 とっても仲のいいブルーム由美子さんというお友だちが、あれこれ工夫をこらして毎回素敵なHPを作って下さっているってこと、一言付け加えておきたいと思います。
ではまたまた、ごきげんよう!

クライン孝子

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