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   ■■■■■■■■        発行者:クライン孝子
   クライン孝子日記
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在独30年余のジャーナリストによる日欧比較辛口政治コラム           
第0 号 発行日:2002/05/04  ◇毎日発行 ◇総発行部数 00000      
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■2002/05/04 (土) 乱射事件後のドイツ人

昨日、あのギムナジュームにおける乱射事件がおきた東独のエアフルトの教会のある
ドーム広場で盛大な葬式(参列者約10万人)おこなわれた。一九歳の青年が母校に
侵入、教師12人、秘書1人、男女生徒2人、警察官1人を殺害した事件である。目
撃者の話しだと犯人は10時45分に校内のトイレに入り覆面をし黒ずくめの服に着
替えている。殺人ドラマはその直後に始まり、用務員の通告で学校に到着した2人の
警察官のうち42歳の警察官(男)を殺害された11時12分まで行われたから、事
件は僅か27分の間に起こったとみられている。本人はそのご自殺した。


犯人は2つの射撃クラブに入会し射撃の腕を鍛えていたし、残虐なアクションビデオ
マニアだったという。そのためドイツでは再発防止のために取締法の強化を検討中で
ある。
それはさておき、この合同葬式には犠牲者16人のために約2米もあろうかと思われ
る白いろうそくが、そしてその横にはひっそりと犯人を弔うためにも、やや小さい1
7本目のろうそくが立てられた。犯人の兄と両親は葬式には参列せず、家の窓をあけ
て葬式の様子(彼ら所有のマンションはドームのすぐ近くにある)をうかがうに止め
た。犯人の身内のショックも大きく、教会から派遣されたカウンセラーがつきっきり
で、もっか彼らの身の世話にあたっているという。テレビカメラはその痛々しい後ろ
姿をホンのいっしゅん映しただけで、あとは大統領をはじめ大物政治家や関係諸氏の
弔辞にシーンを移し変えた。

これには(私も含めて)視聴者はほっとしたことだろう。事件は残虐だったし、犠牲
者の身内にとってはこれほど悲しく悔しいことはない。しかしだからといって、その
犯人の身内にムチを打つのはこれまた、余りにもむごい。そうしないで、彼らの気持
ちをも思いやったこの葬式に犯人にもそっと白いろうそくを立てて見せる。ドイツ人
の心の広さを感じ私は感動した。と同時に、ドイツ人の配慮、とりわけ報道にあたる
者の気配り精神に敬意を表した。悪いことは悪い。でもだからといって、身内にまで
その罪を負わせるのは、余りにも狭量と思うからだ。でもどうだろう。日本人だった
らこういうときどのような反応を示し処理するのだろうか。その辺誰かに尋ねてみた
い気がしないでもない。



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21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦中にあって
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴30余
年のジャーナリストが刻々と現地よりレポートします。
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 メルマガ発行者: クライン孝子 (フランクフルト在住 ジャーナリスト)
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